出した本

1959年のマンハント

雑誌「マンハント」の名前をはじめて知ったのは、小林信彦の小説を通して(たぶん『夢の砦』)。でも「ヒッチコックマガジン」や「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」にくらべると馴染が薄く、また、あまり見かけないこともあって、これまでは名の…

創元クライム・クラブ

植草甚一がセレクトして、29冊すべてに解説を書いたことで知られる創元クライム・クラブ。去年、世田谷文学館で催された「植草甚一/マイ・フェイヴァリット・シングス」でも、もちろん展示してありました。ただ、うちのような町の古本店に入ってくることは…

交通公社の「時刻表」

続きです。 もうひとつの、軽い方の箱から出てきたのは、「鉄道の写真が載っている」という以外は発行年も対象も状態もバラバラの雑誌群。1冊ずつ手に取っていくと、売ってくださったお宅に伺ったときのことが思い出されてきます。 ここからはまず、鉄道の特…

Rail Magazine

定休日。18時過ぎに水族館劇場の千代次さんがみえて、ある企みについての相談ごとをした以外は、おおむね品出しにいそしみました。出したのは、今日も鉄道の本。本当はそんなつもりじゃなかったのですが、昨日の『THE LAST RUNNERS』などを並べているうち、…

THE LAST RUNNERS

昨日の鬼頭ブラスの余韻が自分のなかに残っているのと、雨でお客さんがさっぱりなのとの相乗効果で、品出しが進む進む。その成果はこちらで見ていただくとして、久しぶりに鉄道関係の本をまとめて出せたので、それについてちょっとだけ。 写真の『ザ・ラスト…

山本容子のバンドエイド

今日は「お気に入りのカバー」で何か書けたらいいな、と最初から思っていて、そういう目で買取り済みの束をいくつも解いていったわけですが、そんななかこの本が出てきて、「ああこれだな」と。こういうシンプルで上品な装幀、好みです。でも、その時点では…

ぼくはエリック・サティを知らない

おととい出した音楽の本のうち、まだ「本日の品出し」に載せていなかったものを、今日アップしました。武満徹から高田渡まで。詳しくはこちらを。 写真はそのなかで一番気に入ったカバー。エリック・サティがあちこちに書き残した文章やデッサンを集めた、1…

矢川澄子のユリイカ

10分ほど遅刻して店を開けると、ひとりのお客さまがすぐに入ってこられて、新入荷棚に並んでいる矢川澄子特集の「ユリイカ」を手にされる。曰く、「よかったですわ。昨日ネットで見て、こりゃもう売れてしもたかと心配で、今日は飛んで来ましたんや。おたく…

民族音楽の本、たくさん出しました

この年末年始は(ってもう2月だけど)例年になくたくさんの本を買ったのですが、今日はそのなかから音楽関係がごっそり入っている箱を開けました。音楽といっても、民族音楽と現代音楽についてのものがほとんどで、必要とする人は相当限られているわけですが…

Who is Kazetaro Yamada ?

忍法帖ものの第1作目。少なくともこの頃までは、「かぜたろう」と読ませたい、という気持ちをお持ちだったよう。でも「ふうたろう」でブームに火がついちゃって「まあいいか」となった、といったところでしょうか。想像ですけど。お値段等はこちらで。表紙は…

歯には歯を

今日はほかにもっと良い装幀の本も出しているのですが、作品への思い入れから、これを。クレジットもありませんし、帯なんか随分ヒドいものですが、時代の空気はムンムン伝わってきます。ちなみに裏表紙はこんな感じで、カバーを外すとこうなります。 ぼくに…

「海」のバックナンバー

毎週水曜日は定休日=店内整理日。よい天気だと、どうしてもシャッター閉めてるのがもったいないような気になるのですが、今日のように雪が降った日には心置きなく仕事に勤しめます。先週、先々週とあった不忍ブックストリートの会合もなく、夜までみっちり…

絶望の書

値段等はこちらを。今回は写真のみです。

金井久美子の灰皿

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。 ぼくとミカコは今日が仕事始め、たまっている買い取りの計算や、買いっぱなしの本の品出しなどをしているうち、古本屋のリズムが自分のなかに戻ってきて、なんだかとても良い気分でした。…

真鍋博の蒸気機関車

「本日の装幀大賞」みたいのを始めてみようかな、と、いま思い立ったので、忘れないうちにやってみます。 モノに対する執着はそれなりにある方で、だからこんな仕事にたどり着いたというところもあるのですが、少なくとも本に関しては、年々所有欲がなくなっ…

ジャマイカの伊達男はみんな長袖を着ている

今日は、レゲエを題材にした映画『ロッカーズ』の写真集を出しました。2001年にリヴァイバル上映されたときに出た『ROCKERS STYLE』と、その3年後にでた完全版の2冊(値段などは本日の品出しで)。総360頁で映画の場面場面が蘇ってくる完全版も捨てがたいの…

50年前の音楽会

3週間ほど前から、ショーウインドウで昔のクラシック・コンサートのパンフレットを展示販売をしています。かれこれ50年ほど前、たぶん「コンサート」ではなく「音楽会」と呼ばれていた、よき時代のものです。戦争が終わってまだ10年も経っていないこの時期に…