ものもうすノート「もしもし?」


ものもうすノート
「mousu mousu(もうすもうす)」


B5版/厚さ約1cm/横罫 行間は7mmです。

定価 1,600円(税込み)

 お世話になっている、アーティストの村山華子さんが2005年に手がけられたユニークなノートブックをご紹介します。
 某文房具会社がアーティストとコラボレートしたノートシリーズは、記憶にある方も多いかもしれません。
「使い終わっても捨てたくならないようなノートを」との依頼で村山さんが考えたのが、こちらのノートです。一見、ふつうの大学ノート、けどただならぬ気配あり。よおく目を凝らしてください。
(写真はすべて、クリックして、更にオリジナルサイズを表示をクリックで拡大します)



 表紙にはにぎやかそうな黒電話があしらわれ、タイトルは「mousu」がリフレクト。



 表紙を開け、コンテンツを拾い読してみると、
「1.びんわんぶりをみとめられ。しゅっせかいどうまっしぐら…」
「8.おんせんやどで、たまたまてにとったでんわちょうの…」
「15.なぜかあってしまったたよりないせんぱいに…」
などなど、いるいる系リアル感のある24人の横顔が、24行の罫線となって紹介されています。



 オフメタルの扉には、24回線分の呼び出し音。



 もうお気づきですね。ぱっと開くと、ま、ふつうのノートですが。



 ニートな女子や、還暦主婦萌え系など、24組の電話の会話が、ずっと横一直線に最後のページまで、罫線として続いているのです。
 日付け欄には、通話時間がカウントされているという凝りよう。もちろん、24組の会話は、村山華子さんの創作です。

 おしゃべりに聞き耳たてながら勉強すれば、集中力も養われるかもしれません。

 こちらのノートは、すでに売りきれてしまっているそうなのですが、村山さんのお手元にあるのが数冊だけですが見つかったとのことで、古書ほうろうにてお取扱いさせていただけることとなりました。

村山華子(むらやまはなこ)
1980年生まれ。アーティスト。
豆本や、ノートなどのアートプロダクトを中心に創作。「信用ゲーム展」(Inter Communication;2001年)を始めとした展覧会への参加のほか、移動式豆本図書館「ぶつぶつ堂」で、様々な人から集めた豆本を公開するなど人々がゲーム感覚で参加できる作品の提案・創作もする。(フライヤープロフィールより転記)