交通公社の「時刻表」

 続きです。
 もうひとつの、軽い方の箱から出てきたのは、「鉄道の写真が載っている」という以外は発行年も対象も状態もバラバラの雑誌群。1冊ずつ手に取っていくと、売ってくださったお宅に伺ったときのことが思い出されてきます。

 ここからはまず、鉄道の特集が載っている「サライ」「アミューズ」「一個人」「男の隠れ家」「旅」「るるぶ」などといった雑誌を20冊ほど、1冊100円で(状態はまずまず)。それから、70年代前半の「鉄道ファン」「鉄道ジャーナル」「時刻表」「蒸気機関車」(1968年)「Railguy レールガイ」(1977年)のうち、状態が劣悪のものを、やはり1冊100円から315円で。
 ここまでは全部カゴ出し、つまりサービス品となったわけですが、それ以外のちゃんと出したものはこちらにアップしました。写真のものを含む、それなりに劣化した「時刻表」5冊がまあ目玉。商品としての価値はあまりありませんが、ぼくの気持ちのうえで、この時代の「時刻表」が自分の店の棚にあるというのはうれしいものです。ぜひ1冊お買い求めのうえ、30年以上前の旅の計画を立ててみてください。きっと一晩や二晩はあっという間。525円で得られる楽しみとしては、かなりのものです。
 たとえば、北海道などいかがでしょう。赤字路線の廃止がはじまる前なので、よりどりみどり乗り放題。SLも健在です。道内の夜行列車もたくさん走っているので、宿代のない貧乏な方でも体力と周遊券さえあれば大丈夫。いまの時期なら、深名線の雪の壁や、湧網線の流氷なんかがおすすめです。写真は、これもおすすめ、いまも現役の釧網本線のページですが、昔の「時刻表」に載っている、この「のりかえページ」という絵地図、好きだったなあ。

(宮地)