東京ボーイズの新メンバーは、なんと細野晴臣!?


 昨日は定休日。昼間は例によって店内で在庫整理などしたのですが、夜は早退してミカコと王子の北とぴあへ。歌謡漫談の大御所、東京ボーイズ仲八郎プロデュースによる「ナカハチ・ライブ」の第12回目は、細野晴臣立川志の輔という大物ゲストを迎えての豪華版。しかもいち早く情報をゲットしたわれわれ北区民が手にしたチケットは、なんと最前列ですよ。わお。こんなに間近で細野さんを観られるなんて、たぶん最初で最後でしょう。
 東京ボーイズによるおなじみ「謎かけ小唄」で幕を開けたショーは、米粒写経による漫才、そして仲さんの政治家の物真似集「永田町天気予報」と続いてゆき、しっかり場が暖まったところで細野さん登場。「ここまではお笑いでしたが、ここからは音楽です」と重々しく語ったすぐあとで繰り広げられたのは、アコーディオンの三上さんとのコミカルな寸劇。「アコーディオンって、どうしてそんなにうるさいのかなあ。もっとあっち行って」と、まじめな顔で三上さんをどんどん袖に追いやる細野さんがおかしい。続いてようやく演奏されたのは「ろっかばいまいべいびい」。なのですが、なぜか歌詞の「ダイナ」の部分が「よしこ」に変えられています(♪よしこ、君といつも一緒だよ)。どうしたんだろうと思ってたら、最後メドレーで林家三平の「よしこさん」に繋がっていくという大サービス。これには仲さんの地元十条から大挙駆けつけたディープな北区民も大喜び。はじめて細野さんを観る(聴く)お客さんも多かったと思うのですがこれですっかり気持ちをつかみ、さらに「ピストル・パッキン・ママ」「Pom Pom 蒸気」「幸せハッピー」と演奏していきます。合間合間のトークもよくって、お祖母さんに連れられて芝浦埠頭まで蒸気船に乗りに行った話とか、あと「これは清志郎が詞を書いて、曲はぼくがつくりました。唄ったのは・・・誰だっけ?」なんていう場面も。清志郎の病状を心から気にかけてらっしゃる様子が印象的でした。

 中入りをはさんだ後半は、東京ボーイズの練達の芸ではじまり、志の輔さんの落語をたっぷりと、という構成(演目は「親の顔が見たい」)。最後には、仲、細野、志の輔のお三方によるトーク・コーナーなどもあって、大満足のうちに大団円を迎えました。志の輔さんをはじめて生で聴くことができたのもうれしかったし、米粒写経という滅法面白い漫才コンビを知ることができたのも収穫でしたが、でも、やはりぼくにとっては細野さんに尽きる一晩でしたね。おもちゃのアコーディオンを手に、仲八郎菅六郎のおふたりと共に登場し「東京ボーイズ!」とうれしそうに唄う細野さん。仲さんに何度も「細野先生」と言われ、そのたびにちょっと居心地悪そうな細野さん。そして、フィナーレで三本締めの音頭をとる細野さん。こんなときでもないとお目にかかれない様々な細野さんが、すぐそばにいました。

(宮地)


追記
 当日の出演者のうち、米粒写経サンキュータツオさんと、細野さんの相方をつとめたMICABOXの三上さんが、早くもそれぞれのブログでこの日のことを書かれています。特に三上さんのものは、ぼくたちには伺いしれない舞台裏が詳細に記されていて、読み応え満点。ぜひ合わせてご覧ください。

 MICABOXの井戸端「ハリーさんと一緒の誕生日」 http://d.hatena.ne.jp/micabox/20081126
 サンキュータツオ教授の優雅な生活「ナカハチライブ」 http://39tatsuo.jugem.jp/?day=20081126