トークショウ「屠畜狂い」終了いたしました。

 内澤旬子さんとクドウヒロミさんによる、待ちに待ったトークショウ。
 モツの話から始まり(牛のモツは脂がのってておいしいのですと、クドウさんが破顔)、閲覧棚の「屠畜文庫」からはSue Coeの『Dead Meat』、Nathalie Lete/Frederic Rey『NO4 BOUCHERIES』、『Festas e Comers do Povo Portugues』、鎌田慧『ドキュメント屠場』などが紹介されました。
 また取材時のスケッチ帳を開きながら長期間にわたって取材した芝浦屠場の話、スライドを使って『世界屠畜紀行』から、韓国の犬鍋「ポシンタン」、インドはデリーのイドガー屠畜場、その移転先のガジプール、アメリカテキサスの大規模屠場の話などなど、また、内澤さんがイラストを手がけられた『東方見便録』の取材時のエピソード、ネパール豚話まで、クドウさんも食に対し並々ならぬ探求者であり、とても内容濃いトークでした。

 打上げでは、クドウさんから内澤さんに進呈された馬の燻製「サイボシ」を皆でいただきました。クドウさん選りすぐりの逸品だそうで、燻製なのにしっとりしていて、ふわーっと香りが口の中に広がり、噛めば噛むほど味があり、後をひく美味しさでした。ごちそうさまでした。
 アルバムに写真アップしてあります。

 また今発売中の『芸術新潮』2007年2月号には、昨年末の竹尾ギャラリーで開催された展示会「華彩書香――当代中国的書籍設計」の中心的存在、呂敬人さんに内澤さんがインタヴューされた「呂敬人(リュ・ジンレン)温故知新のデザイン作法」が掲載されています。文革を経て今に至る呂さんのブックデザインへ熱い思いや、中国の層の厚さを感じさせられます。ご一読あれ。

 クドウヒロミさんは、古書無人島というオンライン古書店サイトを運営されていて、阿佐ヶ谷の元我堂では棚を借りての販売をしておられます。



プロジェクター協力 オヨヨ書林
鎌田慧『ドキュメント屠場』は往来堂で販売中です。Dead Meat ドキュメント 屠場 (岩波新書)


(ミカコ)
27日の日記もアップしてます。