震災後、初めてのライブ。音楽の力。
今朝出勤してツイッターを眺めていたら、こんな記事が紹介されていました。
山口洋さんの「音楽はある種の人にとってはライフライン。切ってはいけない」という言葉に強く共感するとともに、昨日の「旧安田邸の音楽会」のことを思いました。
昨夜、渋谷毅さんのピアノと小川美潮さんの歌はまっすぐ心に突き刺さって、特に「On the Road」のイントロを聴いた瞬間に流れだした涙には、自分でもとても驚きました。そして、気持ちの昂りを抑えられないまま聴いた「窓」。
二十歳前後のさまざまな思い出がつまった曲を久しぶりに目の前で聴いたということも、もちろんあるでしょう。でも、それだけだったら、あんなふうに涙が溢れ出したりはしないはず。この10日あまり、「被災された方はもちろん、東京で暮らす人のなかでも自分はへこたれてない方だ」と思っていましたが、想像以上にダメージを受けていたのですね。そして、そんな心のなかで押しとどめられているものを溶かし、和らげる力が、たしかに音楽にはあるのだと、確信しました。
さて、明日は、古書ほうろうでも、震災後初めてのライブがあります。先ごろ出た『関口良雄さんを憶う』の復刊を祝してのイベントです。
『昔日の客』『関口良雄さんを憶う』の2冊に込められた多くの人たちの思い、それを復刊した夏葉社さんの気持ち、さまざまな巡り合いを経てたどり着いたイベントで、そういった意味で特別な場になるのは間違いありません。ただ、そういう物語とは別に、一つ一つの曲が持つ力、直人さんの詞や西海さんの声が、ぼくたちの心にまっすぐ届く、そんな夜になるのではと思っています。予定通り開催すべきかどうかを相談した際、「こんな時だからこそ、ぜひ歌いたい。入場料は義援金に」と言ってくださったお二人の気持ちを、しっかりと受け止めたいです。
これを読んでくださったみなさん、もしお時間がありましたら、ぜひご来場ください。19時半開演です。
(宮地)