明日は、田村七痴庵独演会

彷書月刊』の田村さんをお迎えする明日の会、まだお席はございます。ご予約はこちらから。

田村七痴庵独演会 第二回

彷書月刊』編集長が語る小さな雑誌の作り方


日時 11月4日(水)  18時半開場/19時開演

木戸銭 1000円(飲み物持込み可)


出演  田村七痴庵(彷書月刊

ゲスト 川原理子谷根千工房


 ポラン書房で行われた第一回「彷書月刊編集長が語る古本と古本屋とどうでもいいこと」に続いての田村さんの独演会。今回は谷根千工房川原理子さんをゲストにお迎えします。

 川原さんをゲストに、というのは、田村さん直々のご指名。今回うちの店でこの会を催すことが決まり、「せっかくだから、『谷根千』のどなたかをゲストに」ということになった際、真っ先にその名が挙がりました。『彷書月刊』と『谷根千』は以前から付き合いがあり、特に田村さんと森まゆみさんとは一時期とても仲良くされていました。その当時のことは森さんからも何度か伺ったことがありますし、また山田風太郎宅への訪問記『風々院風々風々居士』のなかにも記されています。そして、森さんの長女としてそんな様子を間近に見てきた川原さんは、いつしか谷根千工房の一員となり*1、『谷根千』最後の数年間を、ある意味大黒柱として支えてきました。

 とは言え、創刊メンバーの3人に比べると、どうしても縁の下の力持ち的なポジションになりがち。こういうかたちで工房を代表して『谷根千』ついて話すのは(しかも地元で)、おそらく今回が初めてなのではないかと思います。田村さんとは『彷書月刊』の広告担当としてだけでなく、学童保育でお子さんのお相手をするという間柄でもあり、田村さんが川原さんの話をどのように引き出すのか、今からとても楽しみです。


 なんだか川原さんのことばかり紹介してしまいましたが、最後に田村さんのことを。
 田村さんはいま抗がん治療をされていて、明日の会もその合間をぬって行われます。そもそもなぜこういう会をはじめたのか、それについて前回のポラン書房でこんなことを仰っていました。

駒込病院に入院していたとき、手術という選択肢もあると先生に言われた。ただ、その場合は声が出なくなるリスクもある、と。結果的に手術をする必要はなくなったが、話をすることができなくなる、ということを真剣に考えた。自分は話すことが好きだし、話したいこともたくさんある。この先どうなるかはわからないけれど、話せるうちに話しておこうと強く思った。」

 当日、田村さんの話しぶりには、話すことの喜びがその通りに溢れていました。みなさんにも、ぜひ一度聴いていただきたいと思います*2。 
風々院風々風々居士―山田風太郎に聞く (ちくま文庫) ベスト・オブ・谷根千―町のアーカイヴス 彷書月刊編集長 

(宮地)

*1:2003年6月発行の「其の七十三」より正式に参加。当時22歳。

*2:来年1月には、西荻窪で第3回があります。詳しくはこちらを。