BOOKMARK NAGOYA

 明日から、名古屋で「BOOKMARK NAGOYA」という本のイベントがはじまります。 
 

 BOOKMARK NAGOYA


 もう東京での暮らしの方が長くなってしまいましたが、でも「自分は名古屋の人である」という意識はとても強いので、故郷でのこのようなイベントが開催されるのは素直にうれしいです。その土地柄を考えると驚きですらありますが、ぼくが知らないだけで名古屋も日々変わっているのでしょうね。

 このイベントのことを知ったのは昨年の秋のこと。南陀楼綾繁さんから「名古屋で一箱古本市やるって」と聞かされ、すぐさま「だったらぼくも一箱出したいな」と思いました。南陀楼さんからブックオカの土産話を聞かされていたこともあり、主催者ではない立場で一箱古本市に参加できれば楽しいだろうな、と。しかもそれが生まれ育った名古屋の街ならいうことないですからね。

 実際は、ぼくたち不忍ブックストリート一箱古本市とは違って、リブロ名古屋店の店内での、一般公募ではなく本にまつわる仕事をしている人たちによる出品という形式だったため、「四谷通りあたりの路上で、お客さん相手に本やCDの話をする」という妄想は叶いませんでしたが、でもせっかくなので、南陀楼さんの「古本けものみち」に間借りするというかたちで、ぼくもささやかながら出品させていただくことにしました。



 写真は「古本けものみち」の値札ですが、左下にうっすら見える「古書ほうろう」のハンコが、ぼくの出した本のしるし。おととい慌てて荷造りしたため、あまり詳しくは憶えていないのですが、吉田秀和植草甚一大竹伸朗和田誠川本三郎といったようなラインナップで、文庫本が多いです。中公文庫の渋いところなども少々あり、あとそうだ、佐伯泰英の『闘牛士エル・コルドベス1969年の叛乱』も入れました。パトリシア・ハイスミスも何冊か混ぜたな。まあそんな感じです。自分の店で出すのよりは安めの価格設定にしましたので、よろしかったら買い求めください。

 期間中は、この「名古屋一箱古本市」以外にもたくさんの催しが企画されています。名古屋やその周辺にお住まいの方は、公式サイトをご覧のうえ、ぜひお出かけください。ぼくは、シマウマ書房さんでおこなわれる「江戸川乱歩と名古屋」というトークショーに行ってみたいなあ、と思っています。シマウマさんもそうですが、本山・覚王山・東山公園といった自分が子どもの頃かけずり回っていたあたりに、本にまつわる店がたくさんできていることを今回はじめて知ったので、久しぶりにそこいらを歩いてみるのも楽しみです。

(宮地)