早稲田松竹でペドロ・アルモドバル
都電荒川線で面影橋へ出て、古書現世に寄ってから早稲田松竹へ。去年の春引っ越したときは「これからはこんな感じの休日が増えるだろうな」なんて思ってたけど、実際は今日がはじめて。引越っていうのはその前後だけでなく、結構生活の長い期間を支配しますね。
さて、アルモドバル。『ボルベール<帰郷>』と『バッド・エデュケーション』の2本立てだったのですが、感想をひと言でいえば「一度に観るのはもったいない」。この人にハマって欠かさず観ていたのはもう15年ほど前のことで、今ではあまり熱心なファンとは言えないのですが、相変わらず素晴らしい監督でした。
特に『ボルベール』!いかにもスペインにありそうな悲劇を、ああいうユーモアさえ感じさせる作品に仕上げ、それでいて話のスケールはでかいまま。主人公がカンテを歌うシーン(本番ではなく、最初にちょっと口をつくところ)とか、忘れないだろうなあ。
あと『バッド・エデュケーション』では、神父の礼服姿のゴールキーパーが、横っ飛びしてシュートをセーブするスローモーションの映像が印象的。映画の本筋とはまったく関係ないけど、あれはちょっと不思議な絵でした。
(宮地)