シネマヴェーラ渋谷で『仁義なき戦い』

「一度観たかった」というミカコにつき合い、お久しぶりの『仁義なき戦い』。たぶん20年ぶりくらい。細かい話の筋はほとんど忘れていたけど場面場面は結構覚えているもので、ラストの葬儀場のような、いかにもなところだけでなく、犬肉を食べるシーンでの文太さんのトボケた表情なんかが、自分にとってはツボだったようです。来週も『代理戦争』と『頂上作戦』に行くつもり。
Hotwax 日本の映画とロックと歌謡曲 vol.2
 ミカコは『広島死闘篇』の梶芽衣子が気に入ったようで「きれいな人だよね」と感心しきり。なので、そう言えば自分も最近どっかのスクリーンで彼女を観て「やっぱりこの人のこと好きなんだよなあ」と思った、という話をしたのだけど、そのときはそれが何だったかさっぱり思い出せずじまい。家に帰ってフィルモグラフィーを眺めているうち、ようやく「ヤクザ同士の抗争で地主の娘だったな」「そうそう、小林旭を慕う役で、ジョーさんも出てた」というふうに記憶が蘇ってきて、それが『縄張はもらった』だったということが判明しました。この時期の梶芽衣子(というか太田雅子)は正直少女っぽさが抜けきってなくて、まだ日活アクションのヒロインの系譜に連なっている状態ですが、でも時折見せる目つきに片鱗が伺えたように記憶してます。

(宮地)