来月の今日、高平哲郎さんをお招きします

 決算棚卸しも終わり、また新たな一年がはじまりました。今日はそのはじまりを飾るに相応しいイベントのご案内を。

高平哲郎 トークショー

  • 日時 10月4日(土) 開場14:30/開演:15:00
  • 料金 1000円
  • 予約 古書ほうろうまで(先着順です)

      ・メール:horo@yanesen.net 
         件名「10月4日 高平哲郎
         お名前、人数、当日ご連絡の取れる電話番号を、お書き添えください
      ・電話:03-3824-3388
      ・店頭


 というわけで、なんと、このたび、高平哲郎さんのトークショーを開催することになりました。 
ぼくたちの七〇年代 10代の終わり頃から晶文社の本に傾倒してきた者にとっては、やはり高平哲郎という名前は眩しくて、今回お客さまから「ほうろうで高平さんの話を聞く会をやったら面白いと思うんだけど、どうかなあ」という打診を受けた際も、「それはもうぜひ」という興奮と「ちょっと畏れ多くて」という遠慮との間で一瞬迷いました。でも、ネームヴァリューのわりにはその仕事についてはあまり知られていない人でもあるわけで、数年前に出た『ぼくたちの七〇年代』で触れられていたような話をご本人から直接伺えたら、それは楽しく、かつ勉強になるだろうなと思い、「ぜひやりましょう」とお返事しました。「近いうちに実現できたらいいですね」という話がいよいよこのように形になって、今とてもドキドキしています。

 高平哲郎という人の存在をはじめて知ったのは、たぶん『小林信彦60年代日記』を読んだときで、それ以来、古本屋の棚などでもその名が目に入ってくるようになりました。すでに背表紙に「犀のマーク」を見つけたらとりあえず抜いてみるという習性は身につけていましたが、でも、高平さんが晶文社の関係者であったとか、ましてや「WonderLand」から「宝島」に至る流れに深くかかわった方だということを知ったのは、もうしばらく後になってからのことです。古本屋になってからは、たとえば小野二郎の義弟である、といったような知識もぼつぼつと蓄えてはきたものの、そういうひとつひとつの点が線として繋がったのは、7、8年前、初期の「宝島」がまとめて入ってきたときでした。高平さんに限らず、あの雑誌にかかわった人たちが実際にどういう仕事をされたのかを目の当たりにしたときの興奮は忘れられません*1

 今回のトークショーでは、そんな「宝島」時代を中心にお話していただけるとのこと。高平ファンの方はもちろん、晶文社植草甚一に興味のある方も、ぜひお運びください。きっと、知らない話をたくさん伺えると思います。

(宮地)

*1:その後も「小説マガジン」トランヴェール」、それに植草甚一特集の「エスクァイア」など、高平さんが関わったものが入荷するたびに、感心したり、驚いたりすることとなります。