10年ひと昔

 えー、唐突ではありますが、本日、古書ほうろうは10周年を迎えました。

 この場所で古本屋をはじめてからは12年半ですが、前のオーナーと袂を分かち、自分たちの店として再出発したのが、ちょうど10年前の今日、というわけです。ミカコの記憶によると「書類上はたしかにそうだけど、古書ほうろうという名前を公にしたのは4月くらいじゃなかったっけ」ということになるのですが、まあこの際それはどっちでもいいんじゃないかと。ブログ全盛の今の時代なら、日記を検索すればすぐに出てくるところですけど、その辺がぼんやりしているのも悪くない気がしています(でも、もし覚えている方がいらしたら教えてください)。

 なんとか10年やってこられたのは、ひとえに本を売ったり買ったりしてくださったみなさんと、支えてくださった周りの方々のおかげです。どうもありがとうございました。後どれくらい続けられるのかは見当もつきませんが、どうぞこれからもよろしくお願いいたします。


 さて、せっかくのメモリアル・イヤーなので、今年はこれまで以上にあれこれやっていこうと考えています。ライブなど、すでに動き出している企画もいくつかあるのですが、それとは別に、

      • 「ほうろうクロニクル」のようなものをまとめる
      • これまでとは違ったかたちのイベントをやってみる

といったようなことを考えています。ほんとは、

      • もっとちゃんと本を出して、在庫を減らす

という、古本屋の本筋のところをしっかりやらなければいけないのですが(笑)、まあそれは置いといて。


「ほうろうクロニクル」(仮)は、過ぎ去った10年をここらでまとめておきたいなあ、ということです。整理整頓下手な4人がやっているため、すでに散逸している資料もたくさんあるのですが、いまならちょっとは間に合うかもしれない、と思い立ちました。みなさんからのアンケートも募集したいと考えています。詳しいことが決まったら、あらためてこのページや店頭で発表いたしますので、ぜひご協力ください(一箱古本市が終わった後になると思います)。

「これまでとは違ったかたちのイベント」というのは、ちょっと意味わかんないですよね。最近、「結局うちの店の特長は、無駄に広い、ってことだよな」とよく思うのですが、これには「そのおかげで、古本屋だけではない場所としてあれこれすることができる」という面と、「そのせいで家賃が高く、経済的にはいつもいっぱいいっぱい」という面があります。もっと家賃が安くて狭いところに移ることも当然頭にはあるわけで、ということは、この「無駄な広さ」はいつまでもあるとは限らないわけです。だったらいまのうちにもっといろいろな可能性を考えてみよう、と。これまでのような「本棚をずらしてのライブやトークショー」ももちろん続けていきますが、それとはまた別の使い方があるような気がしています。


 以上、まだぼくの頭のなかだけのこともあるのですが、こうやって発表することで良い意味のプレッシャーを自分にかけられればいいな、と思ったので書いてみました。

(宮地)