TRIXIS BOOKS

koshohoro2009-11-14

 友人の小森岳史くんが、ネット古書店をはじめました。
 名前は、TRIXIS BOOKS(トリクシス・ブックス)といいます。

 http://trixis.shop-pro.jp/


 扱うジャンルは、文学を中心に、音楽、思想、デザイン関係など。販売している点数こそまだ少ないですが1冊ずつ写真と丁寧なコメントが付けられており、欲しい本を探すというよりは未知の本との出会いの場として、ときどきのぞかれることをおすすめします。これまでの彼との付き合いから、ミステリの目利きであることは保障します。


 小森くんとは、はじめて会ってからもう10年くらいになるのかなあ。その頃縁あって詩の朗読をする人たちと知り合い、そのなかに彼もいました*1。その分野での一番の仕事は「ポエトリーカレンダートーキョー」というフリーペ―パーの編集。詩の朗読会情報とともに毎号掲載された特集記事がすばらしく、柴田元幸多和田葉子青柳拓次といった人たちからの寄稿、谷川俊太郎ゲーリー・スナイダーへのインタビューなど、アーカイブがWEB上に残っています。
 http://pct_web.tripod.com/topics_index.html


 また小森くんは、不忍ブックストリート草創期のメンバーでもあります。もうすぐ出る南陀楼さんの『一箱古本市の歩きかた』でも触れらていますが、最初の「不忍ブックストリートMAP」は小森くんと奥さんの順子さんの尽力なしでは完成することはなかったでしょうし、第1回の一箱古本市当日も、自転車部隊として町中を走り回ってくれました。


 あと、小森くんと古本でもうひとつ思い出すのは「ふるほん横町」というサイトのこと。北尾トロさんを編集長に、2001年のごく短い期間存在したこのサイトの管理人も彼の仕事。その頃のことは『ぼくはオンライン古書店のおやじさん』でも確か触れられていますが、WEB上にもトロさんの日記がちゃんと残っていました。2001年1月から7月頃までの日記をたどると、「ふるほん横町」のこととともに、西荻窪の古本カフェ「ハートランド」を中心とした人々の交わりが浮かび上がってきます。
 http://www.vinet.or.jp/~toro/hibi/index.html


 そんな小森くんが千駄木からつくばに越してはや2年。当時のようには会えなくなりましたが、こうして同じ仕事をはじめたことをとてもうれしく思っています。

(宮地)


追記
 いま、TRIXIS BOOKSのサイトを見直したら、今日から新コーナー「今これ読んでるよ」がはじまったようです。小森くんとトロさんの今読んでいる本が、コメント付きで紹介されています。
 http://trixisbooks.blogspot.com/2009/11/blog-post_3564.html

*1:その頃のことはこれまでも何回か書きました。ここここをご覧ください。