明日は、カタリココ

koshohoro2009-10-20

 黒川創さんをお迎えする「大竹昭子のカタリココ」。いよいよ明日20時開演です。今日までに40名近くの方にご予約いただきましたが、なにぶん面積だけは広い店ですので、まだ多少は余裕があります。ご予約は、下記のリンク先から。編集グループ<SURE>の本フェアも開催中です。

http://www.yanesen.net/horo/info/detail.php?id=9


 それに合わせて、先ほど往来堂書店の笈入店長が、明日販売する黒川さんと大竹さんの本を届けてくれました。ぼくたち古本屋は取り次ぎとの取引がないので新刊の本を扱うのはなかなか難しく、特に今回のように複数の出版社の本をまとめて用意しようとなるとかなり面倒なことになるのですが、「だったらうちで入れてあげるよ」と快く引き受けてくださった笈入さんに感謝。不忍ブックストリートがはじまって5年、こういうことが自然に行えるようになったことは本当に感慨深いです。明日の当日も、笈入さん、南陀楼さんはじめ、そんな仲間たちが応援?に来てくれることになっていて、心強い限り。
 
 以下は、そのラインナップ。

黒川創
『かもめの日』(新潮社)、『明るい夜』(文春文庫)
黒川創 共著
『日米交換船』(新潮社/鶴見俊輔加藤典洋と)、『不逞老人』(河出書房新社鶴見俊輔と)
黒川創
『<外地>の日本語文学選』全3巻(新宿書房
黒川創 共訳
『アンビヴァレント・モダーンズ』(新宿書房/ローレンス・オルソン著/北沢恒彦中尾ハジメと)
大竹昭子
『図鑑少年』(小学館)、『随時見学可』(みすず書房)、『あの画家に会いたい 個人美術館』(新潮社)


 黒川さんの本については、現在新刊で入手可能なものは、一通り取り揃えたつもりです。多くの小説が版元品切中なのは残念ですが、その代わりに(というのも何ですが)かつて新宿書房から出た『<外地>の日本語文学選』全3巻を。日本の植民地支配から生まれた日本語による文学を選りすぐった労作で、各巻とも黒川さんによる詳細な解説と解題が付されています。
http://www.shinjuku-shobo.co.jp/new5-15/html/gaichilist.html


 同じ新宿書房からの訳書『アンビヴァレント・モダーンズ』も、江藤淳竹内好吉本隆明鶴見俊輔という、戦後日本を代表する思想家を論じた、定評ある書。松岡正剛が「千夜千冊」で取り上げています。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0919.html


 最後にもうひとつ。文春文庫版の『明るい夜』に見慣れない帯が巻いてあって、それによるとこの本が「第二回 京都水無月大賞」を受賞したとのこと。ぼくははじめて知ったのですが「京都の書店員有志で選ぶ文庫のための賞」だそうです。詳しくは下記のリンク先を。

http://www.webdoku.jp/event/special/minaduki.html
http://d.hatena.ne.jp/minaduki_taisho/


(宮地)