背番号3 立浪和義

 引退。わかってはいたけど、今日、正式に発表されたとのこと。正直さびしいけど、本当に「ありがとう」と言いたい。同世代の選手はあと昌さんだけ。でも高校時代は無名だった山本昌と違って、立浪のことは高校生の頃から観ていたし、ドラフトで星野が引き当てた時の喜びや、その後のあれこれを思うと、本当に感慨深いです。ナゴヤ球場で、神宮で、横浜で、そして東京ドームで。どれだけ「たっちゃーん」と叫んできたことか。そして、そんなぼくたちの歓声に、どれほどそのバットで応えてくれたことか。彼がドラゴンズに来てくれて、ほんとよかった。
 ひとつだけ思い残すことがあるとしたら、彼が最後にホームランを打った今年の4月24日の試合を観られなかったこと。あの日の夕方、ぼく、たまたま東京ドームのそばにいたんですよ。店で扱わせていただけることになった『大宮アルディージャの反逆』(川本梅花 著)を受け取りに出版芸術社に伺った帰り道、自転車で通りがかったら、YGの帽子をかぶった人たちがいっぱいいて、「今日はどことですか」と訊いたら「ドラゴンズ」って。ああ、これは巡り会わせだし観てこっか、と思ったのですが、そもそもこの日は熱っぽくて、一箱古本市も近いし、ヤバそうなので止めたのでした。試合結果を知って、ああ、2、3日寝込むことになったとしても、観とくんだったなあ、と思ったものの後の祭り・・・。でも、まあ、まだクライマックス・シリーズがありますからね。同じ東京ドームで、最後の勇姿を見届けたいと思っています。
(宮地)