オタズネシタイノデスガ 

 物静かな外国の男性二人連れが来店(20代後半、アメリカ人でないことは確かで、たぶんドイツ人。ひょっとしたらトルコあたりの人かも)。きれいな日本語で「泉鏡花の本、ありますか?」。というわけで、店内の在庫を一通りお見せする。

 店としてお買い上げいただきたいのはなかなか売れない『鏡花幻想譚』だったのですが、そううまくは行かなくて、結局岩波を2冊と『日本橋』を二人で手分けしてご購入。小村雪岱の装幀が美しい『日本橋』は、複刻版とはいえきっと喜んでくれると思って出したのですが、絵よりは旧字体の活字に反応していたのがおかしかったです。

(宮地)