中里和人写真展「ULTRA」臨界夜景

 昨日は、中里和人さんの写真展を観に新宿御苑まで。駅真上のsiriusというギャラリー。ちょうど中里さんもいらしてご挨拶し、先に到着したミカコとも合流。まずは一通り眺め、その後で中里さんに撮影場所や、裏話、技術的なことなどを伺いながら、もう一度。
 ご本人が「夜景じゃなくて闇景なんです」と仰る通り、暗い照明のなか、さまざまなものが浮かび上がっている。でも、最初に見えたと思ったのはまだそのすべてではなくて、本当の闇の中にいるときのように、目を凝らすと少しずつ見えなかったものが見えてくる。そんな写真です。
 アナログで撮ったのものをデジタルに変換してプリントアウトしたという大判の作品は、拡大されたひとつひとつの粒子のつらなりが独特で目を惹きます。あと2週間ほどで写真集としても出版されるそうですが(ちょうど昨日が本番印刷だったとのこと)、仕上がりははかなり違うものになるはずで、ファンの方はぜひ展示にも行かれた方が良いですよ(来週の水曜日10日まで)。もちろん本の方も、細部にこだわったぜいたくなものができあがるようなので、そちらも必携でしょうけど。なんでも版型が大きすぎるため、1冊ずつ手作業で製本するそうですよ。

 
 その後はいったんミカコと別れ、ディスクユニオンのラテン売場へ。カンテ・フラメンコのCDが中古でたくさん入荷していてのが悩ましく、また試聴させてもらったガーナのハイライフも面白かったけど(たしかE・T・メンサー)、結局買ったのはエリゼッチ・カルドーソの今年再発された『A ENLUARADA ELIZETH』のみ。大のお気に入りである『ジョアン・カエターノ劇場』の1年前、1967年の録音で、ゲストとしてピシンギーニャとカルトーラ!が参加しています。あと関係ないけどびっくりしたのは、ディスクユニオン新宿本館の前で店員さんが「セール開催中」という看板を持ってサンドイッチマンをしていたこと。寒いなか大変ですが、うちも四の五の言ってないでこういうことをした方が良いんですかね?


新宿駅最後の小さなお店ベルク 個人店が生き残るには? (P-Vine BOOks)
 夜はふたたびミカコと合流して、新宿駅構内のビア&カフェ「ベルク」へ。立ち退き危機のなか、今年は出版した本も大ヒットしてこれまで以上に有名になってしまいましたが、相変わらずビールもつまみも安くておいしい素晴らしいお店です。定番のハーフ&ハーフ生に加え、ちょっと贅沢して常陸野ネストビールのペールエールをはじめて飲みました。でも限定の樽生「金しゃちビール インペリアルチョコレートスタウト」は、勇気がなくて頼めなかったんですよね。名古屋への郷土愛に溢れ、チョコレートも大好きなのに、ヘタレだなあ、と反省。
(宮地)