「イワト」2号、入荷してます。

 先週お持ちいただいたのに、ご紹介が遅れました。創刊号の紹介をしたのはついこの間のような気がするのですが、毎年この時期は日が経つのがほんと早いですね。

 相変わらずの洒落た表紙を開くと、今回もバラエティに富む執筆陣。いつも持ち歩いているのですが、読んだのはまだ2篇きりです。そのうちのひとつ、古今亭志ん輔師匠による新連載「志ん朝とジャズ」は、こんな書き出しではじまります。

 八畳の部屋は大きめの座卓に占領され、クリフォード・ブラウンの「スターダスト」が紫煙に絡んでは消えていた。

 しばらくして出てくる、志ん朝春風亭柳朝とのやりとりを読んでいたら、昔読んだ吉川潮の『江戸前の男』を思い出しました。柳朝という人、一度聴いてみたかったなあ。


 もう1篇は「茅場町森岡書店」。店主の森岡督行さんによるものです。面識も、お店に伺ったこともないですし、写真を拝見する限り、ほうろうとは似ても似つかない素敵な空間。扱っているものの質も全然違うだろうに、こんなことを言うのはおこがましいのですが、古本屋としての方向性は意外と近いんじゃないかなあ、などと思いながら読みました。落ち着いたら、ぜひ一度おじゃましてみたいです。本当は引用したいところがたくさんあったですが、そこはぜひみなさま、この「イワト」2号をお買い求めのうえ、ご一読ください。320円です。

森岡書店 http://www.moriokashoten.com/


 あと、そうだ。目次には載っていないけど、1月に行われた「うたのイワト」での二階堂和美の写真も1枚掲載されています。撮影はTARO。眺めていると、思いが募ります。

(宮地)
江戸前の男―春風亭柳朝一代記