虫明亜呂無『ラグビーへの招待』

 1975年、平凡社カラー新書。ハイライトは同年の日本選手権、早稲田大学近鉄戦を描いた「力と技」。35年前の、成人の日の一戦。1月15日に選手権を行う風習がなくなったことを残念に思う。
 虫明亜呂無の文章は、こう結ばれる。こんな風にラグビーを書く人は、たぶんもういない。

西の空には、すでに、冬の落日があった。翳ろう空に茜色の光がゆきわたっていた。光は花粉のやわらかさであった。
落日は、しばらく空にとどまっていた。


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(宮地)