計70冊=50,000円
古本すなめり最終日。昨日の告知も効いたのか、はっきりしないお天気にもかかわらず、すなめりさん目当てと思われるお客さんが何人もいらっしゃり、金額はともかく、冊数では期間中一番売れた一日となりました。そして注目の最終結果ですが、全部で70冊、ちょうど50,000円の売上げ。すなめりさんにとっても、ぼくたちにとっても、想像以上の額でしたが、投入された本のラインナップや値段設定を考えれば、当然とも言える結果。これはというものを、手頃な値段で、しかも頻繁に入れ替えて出せば、あれだけのスペースでもこれだけ売れるわけです。今回の箱は「秋も一箱古本市」の副賞なので、どれだけ売れてもほうろうが儲かるわけではないし(文末の目録を参照ください)、欲しい本があっても買えない(と決まっているわけではないけど、まあやっぱり)というジレンマもありましたが、それにもかかわらず、ほんとにワクワクする、あっという間のひと月でした。
補充にみえたすなめりさんとあれこれお話したり、毎日の売上げ報告でメールのやり取りをするのも楽しみのひとつで、今日も閉店後しばらく、ドラゴンズ、小林信彦、湯村輝彦と大いに盛り上がりました。過去2回の一箱古本市、運営側のぼくたちにも大きな充実感があったのですが、ただ、店主の方々と直接話をする機会はなかなかありませんでした。そういう意味では、今回この賞を出すことで「少なくとも一人の店主さんとは仲良くなれるだろう」という期待があったのですが、その通りとなりました。「秋も一箱」で最初にその箱を見たとき想像した以上に、同じものを観たり聴いたりしてこられた人でした。
以下は、今回売れていった本のなかで「もし誰も買わなければぼくが買いたい」と思っていたものたちです。ぼくとすなめりさんを繋ぐきっかけとなってくれた木田勇氏に敬意を表して、ベスト・ナインとしてみました。
1番 ショート 『中川敬語録 1986~2002』(1400円)
2番 セカンド 『The Man In Me ぼくのなかのディラン』友部正人(700円)
3番 センター 『地下都市への旅』海野弘(500円)
4番 キャッチャー『東京のロビンソン・クルーソー』小林信彦(8000円)
5番 ファースト 『真夜中のせんたく』永島慎二(800円)
6番 ライト 『あたまのなか』高橋悠治&柳生弦一郎(300円)
7番 レフト 『ひとり料理の本』佐藤蛾次郎(400円)
8番 サード 『大陸の細道』木山捷平(600円 旺文社文庫)
9番 ピッチャー 『児玉大将伝』杉山茂丸(300円 中公文庫)
ドラゴンズ同様、鉄壁の守備を誇る二遊間コンビがチャンスをつくり、長打力こそないものの勝負強いクリーンナップで確実にランナーを還します。下位打線も曲者揃いで相手ピッチャーに気を抜く間を与えません。心配のタネはピッチャー。豪速球と無尽蔵のスタミナが自慢ですが、気分屋で制球に難があり、キャッチャーが彼をどう御するかが勝負の分かれ目となりそうです。そういった意味ではやはり『東京のロビンソン・クルーソー』のチームと言えるわけですが、人気も随一ですし、高い給料ももらっているのだから、きっとやってくれるでしょう。
(宮地)
目録
二〇〇六年『秋も一箱古本市』古書ほうろう賞古本すなめり様
次のいずれかの権利を授与致します。お選びください。
一、古書ほうろうにて、二〇〇〇円分の買い物をする権利
・本日より一年間権利を行使できます。
・お会計が二〇〇〇円を超えた場合は、差額をお支払いください。
・当目録が、金券代わりとなりますので、お会計の際お見せください。
・当目録を紛失されたり、盗難された場合は、
残念ですが責任は負いかねます。
・権利を譲渡、転売した場合は無効となります。
一、古書ほうろう店内にて一ヶ月間、貴殿の一箱を置き、販売する権利
・本日から権利を行使できます。
・設置日を改める場合は、
遅くとも十一月一日には開始できるよう準備してください。
・太っ腹です。マージンは一切いただきません。
期間中の売り上げ全額をお渡し致します。
・箱内の本の管理はお任せ致しますので、
補充、入れ替えもご自由に行ってください。
・宣伝活動もおおいにどうぞ
・お時間のある時など直接販売していただいても構いませんが、
ふだんはほうろうが代行致します。
・万引きがあった場合は、残念ですが責任は負いかねます。
古本屋の悲哀を一緒に味わいましょう。
・権利を譲渡、転売した場合は無効となります。
二〇〇六年一〇月二十二日
古書ほうろう
東京都文京区千駄木三ー二十五ー五
〇三ー三八二四ー三三八八
残っててくれました。
『甘茶ソウル百科事典』テリー・ジョンスン/ムーディー・ムーニー/ビリー・ブラックモン(2000円)
新刊で出た時にときめきはしたものの、しっかし使わんよなーと、買わなかったのでした。運命の再会?
(ミカコ)